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記者会見レポート
『ソラニン』B 大ヒット御礼まいり!!

(c) 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治
『ソラニン』大ヒット御礼まいり!!
ゲスト:
三木孝浩監督、宮アあおい、高良健吾、
     桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)

(2010年 日本 2時間06分)
監督:三木孝浩 原作:浅野いにお
出演:宮アあおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一、伊藤歩、永山絢斗

2010年4月3日(土)〜梅田ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
作品紹介⇒こちら
公式サイト⇒ http://solanin-movie.jp/
〜バンドを演じた若手俳優4人が集まる〜

 宮崎あおいが歌とギターに初挑戦した青春恋愛映画『ソラニン』の大ヒット御礼!舞台挨拶が、4月11日、大阪のなんばパークスシネマで行われました。主演の宮崎あおいのほか、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)、三木孝浩監督が登壇し、上映後、満席の観客を前に、楽しいトークが行われました。
 前回のキャンペーンから約1か月ぶりに大阪を訪れたという宮崎は「大阪も関西弁も大好きです。大阪はハッピーな方が多く、来ると、暖かくて楽しい気持ちになれます」と笑顔で挨拶。映画については、「おじいさんが観てくれて『これであおいは一歩前進したね』と言ってくれました」と話すと、会場からは拍手が。「初めて歌を歌っているのを聴いてもらって、『すごくよかった。久しぶりによかったよ』と言われ、今までの映画はなんだったんだろうと思いました(笑)。おじいさんとしても好きな映画だったようです」と明るく語った。
 大阪出身の桐谷は「おかんも観てくれたし、友達も観てくれて、きゅんとしたとか、暖かい気持ちになったと言ってもらったのがうれしかったです」と話し、撮影中のエピソードを披露。「海辺で花火をするシーンでは、(高良)健吾とあおいちゃんをリアルに笑かすために、僕と近藤はずっと踊っていたのですが、丈夫で有名な皮パンが思い切りビリビリ破れたんです!普通、皮パンって破れませんよね。原作のビリーという名前もそこからきていて、『やっぱミラクルや。ビリ−をやると、俺、決まってたんや』と思いました(笑)」と言って、会場を沸かした。
 そこへ、通天閣の、幸運の神様ビリケンさんとビリケンさんの着ぐるみが登場。大きな着ぐるみのビリケンさんの姿に「後ろからみたらアイロンにしかみえへんやん」とツッコミも入り、会場は笑いに包まれた。宮崎もビリケンさんに触りに行ったことがあるそうだ。
 足の裏をなでながらお願いをすれば願いがかなうといわれているビリケンさん。ゲストたちは、それぞれ心の中で願い事を唱えながらビリケンさんをなで、続いてその願い事を披露。三木監督は、この映画が大ヒットして、次回作のオファーがくることを、近藤は、4月21日にリリースされるサンボマスターのニューアルバムの大ヒットを祈願した。桐谷は「熊本県とか宮崎県とか、『ソラニン』を上映していない県でもぜひ公開してほしい。それから、8月に僕の写真集が出るので、買ってくれとは言いませんが、手にとってレジに持っていってほしい(笑)」と言って、会場の笑いを誘った。高良は「すごくマジメなんですけど」と照れながら、「毎日楽しく、納得できる日々を過ごせれば…過ごします」とビリケンさんに誓ったそうで、「僕も6月か7月に写真集のようなものを出します」と付け加えた。最後に宮崎が「私も告知していいですか?でも何も告知することがないので(笑)、お願いしたのは『ソラニン』がいろんな人たちに届きますように。それから、劇中で『ソラニン』の曲を弾いていたのですが、今もう記憶が曖昧で弾けないかもしれないという不安があります。今日、ギターのスコアブックをいただいたので、『また練習して、弾けるようになりますように』とお願いしました」と話した。「年末にはライブでも?」と司会者が聞くと、「じゃあ、サンボマスターの後ろでちょっと!」と笑って答えた。近藤も「僕らは中年になった時にNHKの親父バンドコンテストに出たいと思ってるんです」と続いた。

 そのあと、宮崎と高良が、映画の中で弾いたギターを、さらなる大ヒットのためにビリケンさんに奉納し、ビリケンさんに代わって、着ぐるみのビリケンさんが受け取った。

  最後に宮崎が「一生懸命つくった映画がこうして公開されて、皆さんのもとに届くのは本当に幸せでうれしいことで、こうやって舞台に立てるというのもうれしいことで、どんどん広めていってあげてください。観てもらえないと映画がかわいそうです。かわいい、かわいい映画なのでぜひ観てください」と締めくくり、舞台挨拶は幕を閉じた。
 会場からは「あおいちゃーん」と何度も声援がとび、「2回観たよ!」との声に「ありがとうございます」とにっこりお礼を言う宮崎のまっすぐで元気な声が心に残った。

(伊藤 久美子)ページトップへ

『ソラニン』@ ライブハウスでの記者会見

(c) 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治
『ソラニン』
ゲスト:
宮アあおい、高良健吾、桐谷健太

(2010年 日本 2時間06分)
監督:三木孝浩 原作:浅野いにお
出演:宮アあおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一、伊藤歩、永山絢斗

2010年4月3日(土)〜梅田ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
作品紹介⇒こちら
公式サイト⇒
 http://solanin-movie.jp/
〜バンドと現実の間でくすぶる若者たちのリアルな青春を描く〜

 宮アあおいが主演する青春群像劇『ソラニン』の西日本合同記者会見が大阪のアメリカ村にあるライブハウス「FANJ twice」で行われた。登壇者は、宮アあおい、高良健吾、桐谷健太。『ソラニン』は、理想と現実の狭間で揺れ動く若者たちの焦燥と喪失、脆くも粘り強い情熱を映し出した青春ドラマ。大学卒業後になんとなく会社に就職したOL2年目の芽衣子を宮ア、バンドの夢を捨てきれずバイトをしながら音楽を続ける種田を高良、種田のバンド仲間でドラマーのビリーを桐谷が演じる。
 芽衣子と種田は付き合い始めて6年目。今はOLをする芽衣子の収入に頼った同棲生活を送っている。だが、ある日。芽衣子が会社を辞めたことで、2人は切迫した将来への不安と向き合うことになる。バンドで夢を追いかけるか、就職して安定を求めるか。種田の葛藤を側で感じた芽衣子は、種田に「バンドやってよ」と背中を押す。だが、真剣に始めたバンド活動で夢やぶれた種田は、ある覚悟を決める。そうして、芽衣子を迎えに行こうとした矢先に種田は交通事故を起こしてしまう。突然の種田の訃報にふさぎこむ芽衣子は、再び時を刻むため、種田が存在した証しを残すため、ギターを持ちバンドで歌うことを決意する。
 先が見えず、いつ飲み込まれるかもしれないブラックホールのような現代社会。非力な若者はいつも不安と戦っているが、それでも何とか生活していけるのは、愛する恋人や友人の笑顔が近くにあるから。小さな手で支えあい、やっと一人前のバランスを保っている種田と芽衣子はその代表的な存在で、彼らに特別なものは何もない。2人が半人前だからこそ、伝わる感動がこの映画にはある。“種”があって“芽”が出る。主人公2人の役名と、毒素を意味する“ソラニン”に込められた原作者・浅野いにおの繊細でトゲのあるメッセージが、今を生きる若者を未来へと導くはずだ。



 









 記者会見でライブステージに上がった3人はお互いの印象について(宮ア)「高良くんは種田にそっくり。原作からそのまま出てきたみたい。漫画では種田の声を聞けないけれど、高良くんが発するセリフを聞いて、きっと種田はこんなトーンで話しているんだろうなと思った。だから今でも高良くんの声はすごく好きです。健ちゃんもビリーに似ている。現場では、面白い話をしてもらったりして、すごく支えてもらっていました。」(高良)「あおいちゃんは昔から役者として尊敬していてファンだったので、初めは緊張しました。桐谷さんとは前の映画で仲良くしてもらっていたので、アニキという感じです。」(桐谷)「2人とも前から仲がいいので「久しぶり!」という感じ。今回はバンドを組むということで、もっと近づこうと思った。でも、スタジオで練習するとそんな事を考えなくてもひとつになれた。撮影前に音楽だけ合わせているのですが、その時、音が重なった次点でお互いを信じあえた。もう、大丈夫。バンドマンとしてやっていけるなと思いました。」

 本作の見所は、何といっても宮アが初めて歌とギターに挑戦したライブシーンにある。本作のほかにCMでも歌声を披露している宮アだが「歌はもともと苦手」だとか。「今回も、自分で考えて考えて、よし!飛び込んでみようと思って入った作品だったので、実際3人で音を合わせるまでは心配でしょうがなかった。人前で歌うことも恥ずかしい。でも、このような機会を頂いて、初めてお客さんの前で歌ったときは、とても気持ちよかったです。幸せないい時間をすごさせてもらいました」ファンからの要望も多い今後の“歌手活動”については「歌手活動は、本業の方がいらっしゃるので…。歌に関する自信はいつまでたってもつかないと思うし、簡単なものではないと思う。でも、楽器を持ちながら歌うのが楽しかったので、“仮に”活動するとしたらギターをもって歌うのがいいですね。でも、今はとにかくお芝居をがんばって行きたいです」と抱負を語った。

 そして、最後に3人のお気に入りのシーンについて聞いてみた。(宮ア)「やっぱりライブシーンへの思い入れが強いです。私のクランクアップがあの場面だったので、今見てもあの時を思い出します。」(高良)「僕も最後の芽衣子さんが歌うシーンが好きですね。その時、僕の出番はなかったのですが、本番を見に行きました。その場に種田がいない寂しさはあったけれど、芽衣子さんのロッチを見て「よかったね、種田」と思った。輝いていましたね。バンドは種田の生きた過程でもあるので、グッときます」(桐谷)「僕もライブシーンは好きです。最後の場面は種田を含めて4人でやっていると思っていたので、無心でドラムを叩いてました。全部出し切った感じ。あ、ビリーが芽衣子に(種田がなくなってしばらくして)もう平気かと聞く場面があるんですが、そこは撮影が近づくにつれ緊張してきた。思い入れの強い場面です」

(中西 奈津子)ページトップへ

『ソラニン』A 加藤賢一役:近藤洋一(サンボマスター)インタビュー
『ソラニン』 
ゲスト:
加藤賢一役:近藤洋一(サンボマスター)

(2010年 日本 2時間06分)
監督:三木孝浩 原作:浅野いにお
出演:宮アあおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一、伊藤歩、永山絢斗

2010年4月3日(土)〜梅田ピカデリー、なんばパークスシネマ、MOVIX京都、神戸国際松竹 ほか全国ロードショー
作品紹介⇒こちら
公式サイト⇒
 http://solanin-movie.jp/
 ロックバンド《サンボマスター》の近藤洋一が、宮アあおい主演の『ソラニン』でバンド仲間の加藤賢一役で出演。ぽっちゃり体型でひょうきんな表情、まるでムードメーカーのような存在で作品全体を和ませていたが、いざベースを持つと、妥協を許さぬプロの顔となりバンドをリードしていた。そんな彼の貴重な会見のレポートです。
 劇中“デブがベース弾いて何が悪い!”と高校生にすごんでいた近藤洋一は、意外にもほっそりとしていた。「役のため2〜3s増やして撮影に臨んだのですが、その後ウォーキングなどで15s減量しました」。また、2月公開の『ボーイズ・オン・ザ・ラン』で主役を務めた同じミュージシャンの峯田和伸の演技について、「向こうは主役ですし正直参考にはならないですよ。でも、峯田さんのような方がおられてとても勇気付けられます」。
 初めての演技とは思えないような間の取り方やコミカルな目の動きなどについては、「自分の役柄はそういうキャラだという自覚はありましたが、演技は演奏するように自由にはいきませんでした。」。共演者については、「スタジオで初めてお会いして早速演奏したのですが、皆さん随分努力されていてサマになっていました。最初はどの程度関わっていいのか分からず、でも他にバンド関係者がいなくて僕がリードすることに――。皆さんは音にも個性があって、学生の延長でやっているアマチュアの雰囲気もありましたので、それを大事にしようと思いました」。
 高良健吾とは10歳も違うが、「2000年はじめ位に彼が聞いていた曲と僕が演奏していた曲が一緒だったということで、一番話が合いました」。また、ドラムの桐谷健太については、「高校の時にドラムをやったことがあるというだけで、劇中のビリーのように叩ける腕ではなかったそうです。オーディションの時も“顔で叩いた!”と言ってましたよ(笑)」。桐谷健太とは、お互いの演奏と演技の練習に付き合っていたそうだ。
 宮アあおいは、「彼女はギターの才能もリズム感もあり、迷わず思い切って弾いて男性的な音を出せる人です。コードの名前も分からないまま、複雑で難しいコードを押さえていてびっくりしました」。彼女の歌については、「歌うのはできるだけ避けていたとか――カラオケで友達が歌ってるのを聴いて、自分は下手だなあと思ったそうです。あおいちゃんのそんな自信のなさが、芽衣子というキャラクターとマッチして成功に繋がったんだと思います」。
 ラストのライブシーンについて、「小谷アイ役の伊藤歩さんも含め5人でいい関係を築いてきました。とても楽しい現場だったので成果が出せたと思います。また、芽衣子のライブシーンでは、自分たちの気持ちを高めるためイントロからの演奏を20回位やりました。その間エキストラの方も付き合ってくれて、もうヘトヘトに・・・歩さんも毎回スタンドで涙を流してくれました。10時間位演奏しっぱなしで、あおいちゃんはオカマみたいな声になってましたね〜(笑)。一体感を出すのに、青臭い感じを照れずにやれたのが良かったと思います」。

 かつては世界を変える程のロックでしたが、「今はもっと個人的にスタンドバイしている存在だと思います。今は、年代やジャンルを問わず自ら自由に選べる時代です。だからといって、世界を変えた頃のロックに劣っているとは思いませんが、今でも演奏中無敵に感じることはあります」。自身の創作活動については、「ターゲットを絞らず、自らの自由な思いを曲にしていけば、誰かが共鳴してくれるのではと思っています」。

 ロックに縁のない人が本作を観ても、若い頃の先の見えない不安定な自分を思い出して共感できると思うが、「この映画は、若い頃の一時期を切り取ったような感じがありますので、人によっては自分を重ねられる作品だといえます」。

 また機会があれば芝居をやってみたいと語る近藤洋一。「今度は、サンボマスターの3人でやれたらいいですね」と付け加えた。穏やかで物静かな口調からは、ステージで爆裂する彼の姿は想像しにくいが、「根源的なところでシンクロすることの方がウソがない」と言うように、映画同様バンドの要(かなめ)的存在感でこれからも私達を楽しませてくれそうだ。

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