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★八日目の蝉
『八日目の蝉』
〜『八日目の蝉』試写会に永作博美と井上真央が登場〜

(2011年 日本 2時間27分)
監督:成島出  原作:角田光代
出演:永作博美、井上真央、小池栄子、森口瑤子、渡邉このみ、市川実和子、余貴美子、
    平田満、風吹ジュン、劇団ひとり、田中泯

2011年4月29日(金・祝)〜国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.youkame.com/index.html
(C) 2011映画「八日目の蝉」製作委員会






角田光代の人気小説を映画化した『八日目の蝉』の特別試写会が大阪のなんばパークスシネマで行われ、主演の永作博美と井上真央が挨拶に登壇した。永作が演じるのは、不倫相手の子供を堕胎した手術が原因で妊娠を望めぬ身体になってしまった女・希和子。母親になるこが夢だった希和子は、絶望し追い詰められたすえに彼の家庭に生まれた赤ん坊を誘拐してしまう。一方、井上が演じるのは4歳まで希和子を本当の母と信じて育ったと恵理菜。21歳となった今でも誘拐された子供という過去を引きずり、他人に心を閉ざして生きている。だが、そんなある日。自分も憎んでいたはずの希和子と同じように不倫相手の子を妊娠していると気付く…。

トラウマを抱え道理から外れた女たちの悲しみの声に耳を傾けながら、親子とは母とは何かを強く訴えかけるヒューマン・サスペンスドラマ。監督は『孤高のメス』の成島出。


 『花より男子』のつくし役に代表されるように今まで明るいヒロインを演じることが多かったように思う井上だが、今回は気持ちを押し殺して生きる孤独な役に挑んだ。「今までは感情を表に出す役が多かったので、今回のように何を考えてどう思っているんだろうと掴みきれない役は初めてで難しかったです。けれど、とてもやりがいもありました。チャレンジさせてもらってよかったなと思います。」一方の永作は「誘拐犯として子供とふたりで四年間逃げるという時間は孤独でもありますが、幸せな二人の時間でした。私の人生ではおそらく体験することはないであろう役だったので、役者としてはとても魅力的な役でした」と撮影を振り返った。






さらに、逃亡の際に希和子が長かった髪をバッサリ切るシーンは、カツラではなく永作の自前の髪の毛だったことを教えてくれた。「カツラだと小豆島のきもちいい風で髪が揺れない。それはちょっと変だろうと監督と相談しまして髪は切ることにしました。ちょうど長い髪もありましたし」と屈託なく笑う。本作は希和子の逃亡先として小豆島が登場する。実際に島でロケを行っており、土地の風土や美しい景色も見どころのひとつになっている。

井上は「小豆島は空も海もキレイでした。でも、ラストへ向けての大事なシーンを撮るために終始緊張していたので、そこまで楽しむ余裕はなかったですね。もう一度機会があればもう一度訪れたいなと思います。」

さらに司会者から今後はシリアス派に転向するかと聞かれ「色んな役に挑戦したいです。こういった難しい役をやっていると、次は明るいやつをやりたいとか、もうヤダこんな難しい役!とか思ったりするんですけど(笑)終わってみるとその辛さは忘れてしまうので、また今度は悪役とか汚れ役とかにも挑戦してみたいですね。」と今後の抱負を語った。

そして最後に永作から「物語の内容を聞くと重たいしマイナスな印象があるかもしれませんが、『八日目の蝉』というタイトルにしても、作品のエンディングにしてもとっても希望に向けて発信しているような作品になっていると思います。見て感じたものを大切に、その感じたものが今自分に必要なものなのかもしれません。」とメッセージが送られた。

と、ここで希和子と共に逃亡生活を送った薫役の渡邉このみちゃんが花束贈呈に登場!永作が「撮影中は薫の可愛さに引っぱられた」と話してくれた通り本当に可愛い!ただいま4歳の彼女は本作が演技初挑戦ながら、胸を打つ名演技を披露している。特に、母だと信じていた希和子から引き離され、実母のもとへ帰ってからの困惑顔は天才子役の片鱗をみせていた。でも、普段はやっぱり普通の4歳。大勢の前へ引っ張り出され、あまりの緊張から泣き出してしまった。それでも、ちゃんと「渡邉このみです」と自己紹介をして、お客さんがたくさんきて「嬉しかったです」撮影は「楽しかったです」としっかり受け応えしていた。そんなこのみちゃんに実生活でもママとなった永作が「ビックリしたね、お客さんいっぱいいたからね」と優しく声をかけてあげるなど微笑ましい舞台挨拶となった。
(中西 奈津子)ページトップへ
   
             
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