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  『唐山大地震』
  フォン・シャオガン監督、
  神戸市来訪レポート
  作品紹介
★『唐山大地震』公開延期!
◆フォン・シャオガン監督からのお見舞いのメッセージ
【日本語】
3月11日に日本で起こった地震と津波による壊滅的な災害の知らせに、私はとても驚きました。(その知らせからずっと)被災者の方々のことを考え、胸を痛めております。この災害の被災者、犠牲者の方々に、深い哀悼の意を表します。
しかし、同時に日本の方々が絶えず結束力の強さを見せ、冷静に勇敢にこの災害に立ち向かっている様子も目にしました。
私は日本の皆様がこの地震の辛い日々を乗り越える日がきっと来ると強く信じています。私はすべての被災者のために祈りを捧げます。

【英語】
Comment for 2011 Japan Earthquake Tsunami from Director Feng Xiaogang.
"I felt startled when I saw the devastating disaster in Japan caused by the earthquake and tsunami on the 11th March, it pains me to see people suffer from the disaster, I also feel sympathy for the victims.
But at the same time, I saw Japanese people continually showing their power of unity, calm and encourage in facing the disaster. I believe that Japanese people will come out the shadow of the earthquake one day. I pray for all the victims."

尚、本作の新たな公開時期や対応策は現時点未定です。決定次第、報道機関各位へのリリース、『唐山大地震―想い続けた32年―』公式ホームページ(http://tozan-movie.jp)およびメールマガジン
(http://tozan-movie.jp/tozan)にてご案内申し上げます。

また配給元、松竹グループでは、「ニュージーランド地震救援金」の募金活動に加え、「東北関東大震災義援金」の募金活動を3月19日(土)より開始致します。

「東北関東大震災義援金」募金活動のお知らせ

松竹グループは、平成 23 年 3 月 11 日(金)に東北地方太平洋沖において発生した地震による被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
松竹グループでは、下記の内容にて、「東北関東大震災義援金」の募金活動を実施いたします。

                             記

●募金活動概要
松竹グループが運営する映画館および演劇劇場、ならびに松竹グループ各社の事業所内に募金箱を設置いたします。ポスターなどを掲示し、支援活動についてのお客様のご理解とご協力を呼びかけるとともに、社員向けにも募金箱を設置します。集まった募金は「東北関東大震災義援金」として日本赤十字社に寄付いたします。集められた寄付金は、日本赤十字社を通じ、被災地の皆様のために活用されます。
●実施期間
平成 23 年 3 月 19 日(土)〜5 月 8 日(日) ※1
●設置場所
・株式会社松竹マルチプレックスシアターズが運営する映画館(他社との共同事業体含む)※2
・松竹株式会社の直営演劇劇場 ※3
・松竹株式会社本社およびグループ会社各社事業所内
●寄付先
日本赤十字社「東北関東大震災義援金」
以上

※1 募金箱の設置期間は、一部異なる場合がございます。
※2 MOVIX さいたま、MOVIX 三好、MOVIX 倉敷、MOVIX 亀有、MOVIX 八尾、MOVIX 宇都宮、MOVIX 川口、MOVIX 清水、MOVIX 橋本、MOVIX 堺、MOVIX ココエあまがさき、MOVIX 三郷、MOVIX 昭島、MOVIX 伊勢崎、MOVIX 柏の葉、MOVIX 周南、MOVIX 橿原、MOVIX 日吉津、MOVIX つくば、MOVIX 京都、新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー1〜3、東劇、神戸国際松竹、なんばパークスシネマ、ミッドランドスクエアシネマ
(計 26 サイト)
※3 新橋演舞場、大阪松竹座、南座
※2※3 映画館、劇場により、営業状況が異なります。詳しくは、各映画館、劇場のホームページをご覧ください。

★『唐山大地震』フォン・シャオガン監督、神戸市来訪レポート

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『唐山大地震』 (AFTERSHOCK)
〜被災者の心の回復と家族の強い絆を叙情的に描いた感動作〜

日程:1月17日(月)
場所:人と防災未来センター
(神戸市中央区脇浜海岸通1−5−2)

(2010年 中国 2時間15分)
監督:フォン・シャオガン
出演:シュイ・ファン、チャン・チンチュー、チャン・ツィフォン、リー・チェン

【公開延期】 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.tozan-movie.jp/index.html

 24万人以上という死者を出し、100万都市が一瞬にして壊滅した唐山大地震。1976年7月28日未明、中国河北省唐山市で起きたこの大地震は20世紀最大とされ、多くの人々が家族や財産を失った。この物語は、男の子と女の子の双子の姉弟を持つ母親が、生き埋めになった我が子を救出するため究極の選択をせざるを得なかったことから、その後の悲嘆の日々と家族の強い絆を叙情的に描いた感動作である。

 最愛の人を失う悲しみと、親に見捨てられたというサガを抱えて生きる哀しみ。大地震の一大スペクタルシーンから始まり、その後の一組の親子の姿を32年に渡って追った本作は、亡くなった人への想いも、生きている家族への想いも、全てその人の生き様で物語ることができることを教えてくれる。阪神・淡路大震災の被災者のひとりとして、生き延びられた幸運を日々感謝して、これからを生きていきたいと願わずにはおられなかった。



 本作を監督したフォン・シャオガン氏は、プロモーションのための来日を調整していた矢先、配給の松竹から1月中旬にというオファーがあり、それでは奇跡的な復興を遂げた神戸市をまず訪れたいと思ったそうだ。1月17日、阪神・淡路大震災慰霊祭に合わせて来日したフォン監督は、唐山市と同じ大震災に見舞われた神戸市内を見物し、「人と防災センター」では慰霊モニュメントで献花・慰霊し、「震災の記憶フロア」を見学、その後貝原元兵庫県知事と対談、最後に記者会見に臨んだ。

【今回の訪問についてフォン監督のコメント】

本作を作るにあたり、唐山市、唐山の人々の「地震を風化させてはいけない」という思いに感動したというフォン監督。
阪神・淡路大震災後、行政・市民が一丸となって早い復興をとげた神戸、そこには、やはり人々の「もう一度、あの街を、みんなで」という強い思いがあったと聞き、日本に行くならばその神戸の街を見たい。1月17日に訪れ、慰霊・献花をしたいという監督の希望がありました。そして当時、県知事だった貝原理事長が現在ひょうご震災記念21世紀研究機構にて防災活動に尽力されており、また、過去には唐山市を訪ねられているということもあり、表敬訪問させていただくことになりました。

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【フォン・シャオガン監督×貝原氏 会談】

献花の式典後に行われた両氏の会談では、自然災害と人々の生活について話し合われた。
冒頭、フォン・シャオガン監督は2008年の四川大地震における神戸市の援助に謝意を述べ、貝原氏は本作の描く大規模災害とそこから復興する人間のドラマを絶賛した。

フォン:「本日、ここ神戸で、追悼の式典に参加できて光栄です。また、2008年の四川大地震の時は神戸の方々からひとかたならぬ援助の手を差し伸べていただき、改めて感謝いたします。」

貝原:「自然災害は、人に大きな試練を与えます。映画で描かれた、その苦難に立ち向かおうとする人間の姿、家族の絆に本当に感動しました。実際、私も唐山大地震から20年経った唐山市へ行ったことがあります。素晴らしく発展した唐山市の復興の姿は、神戸市に大きな勇気を与えてくれたと思います。」

貝原氏は唐山市を訪れたことがあり、自然災害の厳しい現実を伝える役割を担っている者同士、共有する体験や感情などが話し合われ、会談は終始親密なムードの中行われた。

貝原:「四川大地震の復興のスピードは、今の中国の勢いをみているようで、素晴らしいです。しかし(被災者の)心の復興はそうはいかない。時間がかかることだと思います。そして、そのような状況に対して、この映画は大きなメッセージをもっていると思います。」 

フォン:「そのような人たちが立ち直る一助になれば非常にうれしいです。また、この映画で、世界の人々に中国に対する理解が深まればいいと思います。」

『唐山大地震 -想い続けた32年-』を機に実現した今回の会談は、唐山市と神戸市を結ぶ貴重な架け橋と言っていいであろう。新たな国際交流が始まった瞬間であった。

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【フォン・シャオガン監督 来日記者会見 】


「これは、地震の映画ではなくて、地震の後の映画。私が描きたかったのは人間の姿だ。」

Q、「唐山大地震」について紹介してください。
A、この、映画は地震の破壊力やエネルギーを描く映画ではありません。
もちろん、それらは、凄まじいもので全てを破壊するが、家族の絆まで奪うことはできません。私が描きたかったのは、そういう人間の姿です。

Q、この映画を作ろうと思ったきっかけは何でしたか?
A、まず、小説を読んで感銘を受けました。
「余震AFTERSHOCK」というタイトルのとおり、"地震の後"が舞台になっている小説だったのです。この小説が切り口になって、映画の構想が広がっていったのです。

Q、本作はどのようなドラマでしょうか?
A、一度傷つけられた人間の心の復興は難しいです。この人間の感情の回復が大きなテーマです。また、人の心の融和も大きなポイントだと思います。震災後32年目の再会の場面で母親は震災の際の不幸な事件について娘に対して謝るけれども、その一方、このシーンを見るものは非常に暖かい気持ちになっているはずです。家族というのはそのようなものです。

Q、どのように被災者の心情をリサーチされましたか?
A、彼らを何かの言葉で助けてあげることはできません。
我々ができることはとにかく彼らの言うことを聞いて、理解してあげることです。とにかくそれをしていました。
Q 本日、阪神・淡路大震災の慰霊式典にご参加された感想は?
A, 日本は地震の多い国だと聞いています。
阪神大震災があった本日、慰霊碑の前で、ろうそくをあげて、お参りをする人々を見ました。彼ら、遺族にとって地震の記憶はいつまでも昨日の事のようでしょう。映画も、そういう誰にでもありえる家族の物語を描こうと思ったのです。
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 フォン・シャオガン監督は、中国からの北海道観光ツアーの一大ブームの引き金になったロマンチックコメディー『狙った恋の落とし方。』で中国史上最高の興行収入を打ち立て、さらに『唐山大地震』ではそれを上回る成績を打ち立てた。他にも、チャン・ツィイー主演の『女帝(エンペラー)』や、壮大な戦争ドラマ『戦場のレクイエム』と、次々と風格のある大作を発表し続ける正に中国が誇るヒットメーカーである。だが、その傲りは全く感じさせない。物静かな立ち居振る舞いと真摯に質問に答える姿に、信頼に値する誠実さが根底にあるからこそ、観客の心を捉えて放さない言葉や映像を創作できるのだろうと確信した。
 復興と再生、そして生きる喜びを謳い上げた感動作です。是非劇場で大切な人とご一緒にご覧下さい。
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