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★『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』 “爆笑”記者会見

(左から、池田鉄洋、小池徹平、生瀬勝久、吉田照幸監督)
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(C) 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会
『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』 “爆笑”記者会見
(2011年10月4日堂島ホテルにて)
ゲスト:小池徹平、生瀬勝久、池田鉄洋、吉田照幸監督

(2011年 日本 1時間48分)
監督:吉田照幸
出演:小池徹平、生瀬勝久、沢村一樹、田口浩正、池田鉄洋、
    中越典子、入江雅人、篠田麻里子、伊東四朗、
    麻生祐未、宮崎美子、平泉成

2011年11月3日(木・祝)〜新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ、MOVIIX京都、神戸国際松竹、ほか全国ロードショー
公式サイト⇒ http://www.neo-movie.com/

 NHK深夜に放送されていたコント番組が、なんと映画になった!?サラリーマン社会を愛を込めて皮肉った内容は、世のサラリーマンだけでなく多くの人々の共感を得、さらに勇気を与えたという平均視聴率4〜5%の番組だそうな。民放なら打ち切られそうな数字だが、そこはNHK。今度は短編のコントではなく劇場版としてひとつのストーリーに作り上げてしまった!これこそ、快挙!

  しかも、生瀬勝久、池田鉄洋や堀内敬子など劇団出身の超個性的で演技派ばかりのキャスティング。そんな中へ、『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(’09)でも厳しい仕打ちに耐える新入社員を演じた小池徹平を新たに迎えて、生瀬勝久とダブル主演での映画化。まさに、狼の中に子羊が迷い込んだ感のある構図だが、これがまた、もまれながらも逞しくサラリーマン世界に適応していく姿が頼もしいのだ。

 他にも、熱烈阪神ファンの鬼課長を演じた生瀬勝久や、超三枚目に徹した沢村一樹の目を見張る数々のパフォーマンス、先輩役の池田鉄洋の意外なフォローぶり、どう見てもオッサンにしか見えない平泉成演じる同期入社の新入社員!?それはそれは、豪華キャストの変化自在の演技合戦は他では見られないだろう。また阪神タイガースファン必見! この映画を見逃す手はない!

 公開に先立ち、小池徹平、生瀬勝久、池田鉄洋、吉田照幸監督らが来阪し記者会見が行われた。生瀬勝久から次々と飛びだす爆弾発言で会場は爆笑の渦!中にはオフレコのものもあり、いやはやレポートにまとめるのも難しい。
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――― 最初にご挨拶を
小池:新城誠役をやらせて頂きました小池徹平です。よろしくお願いいたします。
生瀬:課長役の生瀬勝久です。本日はお足元の悪い中おいで下さいまして誠にありがとうございます。(今日はとてもいいお天気ですが…(笑))
池田:小西健太役の池田鉄洋です。チームの中でも主に足を引っ張る役でございます。映画の方も素晴らしい出来ですので、よろしくお願いいたします。
監督:私はNHKの職員で、いちデレクターです。映画公開までは監督と呼ばれるらしいので喜んでおります。どうかよろしくお願いいたします。

――― サラリーマンが面白いと思った点は?
小池:僕の役は面白い役ではなく受け身の役だったのですが、実際にこのような面白い人達がいたら、大変だけど面白いだろうなと思いました。
生瀬:僕はサラリーマンの経験はないのですが、サラリーマンの面白い処は、「どうやって楽しむか?」ということに尽きると思います。仕事ですから大変なことや辛いこともあるでしょう。自分で面白いと感じるしかない。それが各々の幸せにつながっていく。プライベートで楽しめばいいんですよ。辛いと思えば苦しい。僕自身も演技が下手だと思えば苦しいでしょう。でも幸いに僕は自信過剰な人間なので、至って仕事は楽しいです(笑)。この映画でも、一平君、じゃなかった!(小池:どういうことですか!?)小池君扮する新入社員が、上司に振り回されながらも仕事の面白さを知っていく過程を楽しんで頂けたらいいなと思います。
池田:僕もサラリーマン経験はありません。TVのコントの中で「会議最前線」というのがあって、ぐだぐだと決まり文句ばかり言って全く結論の出ない会議なんですが、これが放送されるや否や、知り合いから「パクったのか?」「オレの会社を見たのか?」などと言われ、意外にもリアリティのある内容だったことを知りました。サラリーマンの世界も大変だけど面白いな〜と、逆に客観的に見られるようになりました。最近では男性からも「ああ〜見てます〜」なんて感動的に声を掛けられるようになって、共感を持って見て頂いているんだな〜と実感しております。
監督:今日も一悶着ありまして…NHKの職員ですので、映画の宣伝に協力することはできない、などと…でもクリアしてここに座っております。サラリーマンというのは、組織に頼りながら悩まされもする。小さな悩みの中にも楽しみがあって、それを映画に拡大しても通じる面白さがある。そうしたサラリーマンの日常の笑いを楽しんで頂けたら嬉しいです。
――― TV版との違いは?
小池:今回は振り回される役でしたので、普通であることを意識して演じました。始めは戸惑って難しかったです。思わず笑ってしまうような、意識しないとノリに乗っかかってしまいそうでした。新城という役の気持ちに入って演じたのが、返ってみんなと溶け込めたのではないかと思います。
生瀬:僕は映画化には反対でした!コントをオムニバスとして映画化する意味が解らなかった。はじめはキャラクターの中の誰かが主人公となって2時間ものになるとイメージしていましたが、どうもそうではないらしい。よかったらセクシー部長があれになって…ここ笑うとこ(笑)
TVでは6カメでカットなしで撮っているのに、映画だとワンカメでカットしながらの撮影。これでは絶対リズムが出ないと思い不安でした。でも、試写会で初めて観て面白い映画だなと。基本的に、サラリーマンを第三者として見た時に、笑える!面白い!大変だけどいい職業だなと思えることこそが『サラリーマンNEO』の根底にあるテーマなんです。
まず、吉田監督が映画化するという夢があったんです。それは、僕たちみたいにギャラがもらえるという夢ではないんです。彼はNHKの職員ですので何にももらえません。何の得にもならないんです!ここに登壇するだけでも揉めるような事態。まあお母さんに「よくやったね」と褒めてもらえるぐらい。こんない(・)ち(・)サラリーマンが夢を叶えた映画なんです。それぞれの思惑があってこうして皆さんに笑ってもらえるドラマに出来上がったと思って頂けたら幸いです。
――― 吉田監督、いま生瀬さんが仰った通りでしたか?
監督:そうですね、今年ボーナスを減らされたぐらいですから(笑)。(生瀬:ええっ、ホントに?)はい、映画でTVの仕事を離れていたので。いまプロデューサーが「まずいんじゃないか?」ていうような顔をしてますので、(生瀬:あまりぶっちゃけないように)はい、ここであまり不満を漏らさないように…全部ウソです(笑)。
TVでも映画でも、サラリーマン世界の堅い組織の中で夢を叶えられるということに勇気をもらえたと言われ嬉しかった。また、全員普通のスーツで大丈夫なのか?と言われました。サラリーマンというリアリティにこだわって全部を普通のスーツにしたことは、映画業界の人にとっては冒険だったらしいです。役者の演技が違えば全く違う人物に見える。サラリーマンの方も全員同じようなスーツを着ていますが、それでも各々のキャラクターがあるということを表現できたのではないかと思います。……いいこと言ったな〜。(笑)
――― 池田さんは如何でしょう?
池田:もういいんじゃないですか?全部言われちゃいましたよ。(笑)
――― 超個性派俳優陣の演出方法は?
監督:とにかく、感情を使い果たす前に速く撮ることです。ステージングは決めますが、特別に演出することはなく、自由に演じてもらいました。“おっちょこちょい”作戦という場面は全てアドリブです。カメラが追い付いてない処もあるんですが、カメラマンにもそういうことがあると徹底していたので、場面場面で活き活きとしたシーンが撮れていると思います。技術的に言えば“後追い”しているということです。
(NHK大阪のディレクターから質問に会場爆笑。)
――― アドリブなどで関西人としての血が騒いだ?

小池:関西人だったら誰だって面白く見られたいですよ。リアクションや目線などは意識して演じました。狙った笑いより、ちょっとびっくりしたような時に新鮮な感じがしました。振り回されても普通の演技をして笑いをとるという、吉本新喜劇とはまた違う笑い。大好きなこのメンバーの中でやれるのがとても楽しかったです。
――― 努力したこととか、難しかった点は?
小池:まず、このメンバーの中で演じるのが難しかったですねぇ。一番年下で、いきなり映画から入ったので……はやり生瀬さんと演じる時は緊張しますが、池田さんの時はそうでもなく……特別に努力したことはありませんが、現場でみなさんによくして頂きましたのでやりやすかったです。
――― 生瀬さんはとんでもない阪神ファンという役ですが、どう思った?セリフはどこまでアドリブ? 最近低迷している阪神について?
生瀬:福本さんについて語るシーンは台本通り。ご本人にも会ったのですが、台本の中のそのまんまの人でした。国民栄誉賞を断った理由も、“立ちションベンができなくなるから”!…いや〜カッコええな〜!って思いました。僕の役もあまり出世したいとか偉くなりたいとかの上昇志向がなく、それでいて自分の意志は曲げない。自分のスタイルを貫くような福本さんタイプのキャラクターで、やりやすかったし好きなキャラクターでした。
そして、阪神タイガースの低迷に関して言いたいことは沢山あるのですが、他の阪神ファンの人に怒られるかもしれませんので、ここでは言えません―――はっきり言って○○の責任だと思います!往年のピッチャー交替のやり方とは違いますよね。僕の意見とは違うやり方でして……この件につきましては、また他の機会にお話したいと思います。
(いや十分にお話されたようです)(笑)
――― 小池さんが参加されることについて?
小池:すごく嬉しかった! 現場でも『サラリーマンNEO』について一番詳しいのは僕では?と思えるくらい勉強しました。2週間かけて50時間のNEOを一気に見て、「マイブームはNEO」と言えるくらいに。ですから、NEOファンの方には申し訳ないですが、現場がアトラクションのように楽しく感じられて、試写を見てやっとNEOメンバーに入っていたんだなと納得したくらいです。
生瀬:最初は反対でしたね。(笑)小出恵介ならいいじゃないかな?と。もう十分可愛いから、苦労するサラリーマンという彼にシンパシーを感じられなかった。少々失敗したってその顔があればいいじゃん!みたいに、ぶ男の私からすればそう思った次第で。小出ぐらいが丁度いいように……怒られるっ!(笑)
小池君とは8年前のTV『ごくせん』で初めて共演して、その頃右も左も分からないボ〜っとした大した役者じゃないなと思っていたら、次々と主役やって、8年後には私の方から「よろしくお願いします」と言う程に(笑)。実際現場に入り、彼が50時間のDVDを全部見てきたとか、ナムコへ行って太鼓の達人から手の皮がズル剥けするくらい練習してきたとか聞いて、役作りにかける情熱は半端じゃないなと感心しました。
普通コメディだとみんな笑いをとりたがるが、彼は欲を出さず全部受け止め、役者としての立ち位置を理解していたので、本当に凄い!と思いました。お陰で、我々はとてもやりやすかった。これで私にはキャスティングはできないなと自覚しました。
池田:小池君とは何度か共演していますが、NEOには初参加ということで、ここは私の出番だと思ったら、現場にもすぐに打ち解けて、他の皆さんを和ませたり励ましたりして、私のフォローなど不要でした。逆に、後半にはこちらが慰められました。私はシーズン3から出演していますが、生瀬さんから褒められたことは1回もないので、こんなに生瀬さんに褒められる小池君て凄いな、と思いました。
監督:台本書く段階から小池さんをイメージしていたので、彼に決まって嬉しかったです。最初の打ち合わせの時から、こちらが言う前に「僕は何もしない方がいいですね」と言われたので、小池さんで大丈夫だなと思いました。一番印象的だったのが居酒屋のシーン。この映画で一番伝えたいメッセージが小池さんの演技にかかっていたので、珍しく二人で話し合いました。そのシーンを取り終えて、初めてこの映画は大丈夫だという手応えを感じました。
――― また映画を撮りたいですか?
監督:そりゃ撮りたいですよ。映画は文化祭みたいな楽しみがあります。TVの場合はいろんな作業が併行して行われるのですが、映画は監督に専念できる。それがとても新鮮でした。生瀬さんも、今度はアクションをやりたいと仰ってます。イメージは湧かないのですが、また撮りたいです。
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★『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』 舞台挨拶

(左から、吉田照幸監督、小池徹平、生瀬勝久、池田鉄洋)
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『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』舞台挨拶
(2011年10月4日大阪ステーションシティシネマ)
ゲスト:小池徹平、生瀬勝久、池田鉄洋、吉田照幸監督
 NHKバラエティー番組が劇映画になった、話題の「サラリーマンNEO劇場版(笑)」の有料試写会が大阪ステーションシティシネマで行われた。主演の小池徹平(25)、生瀬勝久(50)、池田鉄洋(44)、テレビから全シリーズの演出を担当し劇場映画は初めての吉田照幸監督(42)が舞台挨拶をした。
 2年連続国際エミー賞コメディ部門にノミネートされ世界の注目を集めた「サラリーマンNEO」が8年目に突入した今年、誰もが驚く映画化を実現。内容は新入社員(小池)と上司のやりとりをばかばかしくも涙ぐましい笑いと涙で描く“大逆転コメディ”。









生瀬:試写会と思ってたけど、2000円払って来て下さってるんですねえ。ありがたいことです。
吉田監督:やったことのないことをやりたかった。生瀬さんにそう言うと「頭おかしいんちゃうか」と言われました。
生瀬:そらそうでしょう。30分のコント番組を2時間の劇映画に!?頭おかしいでしょう。吉田監督はNHK職員でサラリーマンです。この映画がどんなにヒットしても1円も入りません。むしろ給料も減ったらしいけど。でも、映画を完成させるという夢を実現させたんです。単なる夢の話ですが、そういうメッセージがこの映画には籠められています。

――― 小池さんはこの映画に出るにあたっては?
小池:長く続いているシリーズですからね〜そこに途中から入るプレッシャーはありましたが、最低限ファンでなきゃいけないと思ってDVDは全部見ました。それでホントにファンになって…毎日DVDで見ていた人たちが現場に普通にいる…夢のようでした。
池田:私は現場に小池君がいるのが夢のようだった。
生瀬:僕は「ごくせん」(第2期)の先生と生徒(小池)ですからね。小池君は立派な社会人になりましたけど。またいじめちゃうからな、という感じかな。


――― 2人は関西出身なんですね?
生瀬:兵庫県西宮市です。(どよめき)あれ、おかしい? サンフランシスコの方がよかったかな。
小池:僕は大阪・狭山市です。(生瀬:知らないなあ)


――― 映画で生瀬課長は熱烈な阪神ファンですが、実際にも?
生瀬:ええ、まだCS(チャンピオンシップ)あきらめてません。
5.5差? 何の6回勝ったらしまい。いやな先輩の役ですが、私が就職したらこうなるんではないかな。
小池:え? もちろん、僕も諦めていません。

――― 撮影中のエピソードを ?
池田:○○作戦というのがあって、テレビでは私がやるんですが、映画は小池君。よく見といて下さい。
小池: (生瀬、池田の)2人でよく天一(天下一品=ラーメン)食べに行ってましたね。   現場で夜ご飯出てるのに…。天一好きが多かったなぁ。
生瀬:現場じゃないけど(私の)家でパーティーやりました。2時から12時ごろまで。みんな来てくれて、楽しかった〜。
吉田監督:え?何の話? パーティー? ああ楽しかったです。

――― 映画について一言
吉田監督:ホントに精魂こめて作った作品です。ボーナスは減ったけど、その分、情熱がこもっています。
池田:コメディで幸せな顔を見られた、と聴いています。これから「2」、「3」と続けられたらいいな、と思っています。
生瀬:特殊な映画ですよ。(NHK)テレビでは一切宣伝出来ない。今日は正直なところツイッターとか、フェイスブックで「面白かった」とやってほしい。決して強制はしませんけど。吉田(監督)は金ももらわずにやっているんで、どうか応援して下さい。
小池:監督の言われた通り、情熱が注ぎ込まれています。面白い、と思ったらたくさんの人に伝えてほしい。最初から最後まで、みっちり詰まっていますので、気の抜けない映画です。よろしくお願いいたします。

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