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 TIME/タイム

(C) 2011 TWENTIETH CENTURY FOX

『TIME/タイム』
〜「時は金なり」のことわざがSF映画になった!〜

(2011年製作 アメリカ 1時間49分)
監督:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、
    オリヴィア・ワイルド、キリアン・マーフィ、
    ヴィンセント・カーシーザー、マット・ボマー、
    アレックス・ペティファー

2012年2月17日(金)〜TOHOシネマズ梅田、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、TOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマ、TOHOシネマズ二条ほかにて全国ロードショー。
公式サイト⇒ http://www.time-movie.jp
 ベースとなる未来シチュエーションを設定して、展開するタイプのSF映画である。しかも、ネタギレがかしましく言われて久しいハリウッド映画業界の中でも、何と本作は正真正銘のオリジナル脚本だ。SF映画で映画オリジナル作品というのは、久々の素材だと言えるだろう。貧富の差をヒントにしたようだ。オーソドックスのように見えがちだが、今の格差社会やアメリカの現況を反映した、まさに今でしか作れないテーマだ。
 設定ポイントが面白い。ことわざの「時は金なり」をそのまま引用してしまったのだ。だから、描かれる未来には金はなく、時間が大きなポイントとなる。しかも、時間を余命に勘定して展開する斬新さを見せる。金はイコール時間だけど、時間を思いっきり獲得すれば、不老不死にもなれるのである。
 そして、今一つのユニークなポイントは、25歳で容姿はストップするという設定。だから、冒頭で、母親と息子がまるで恋人同士みたいに話し合っているシーンから、何だ、コレは? と驚かされる。この世界は貧民層と富裕層に分かれている。つまり、時間をいっぱい持っている人とそうでない人。主人公のジャスティン・ティンバーレイクは貧民層にいて、日々、時間稼ぎで工場労働に励んでいる。しかし、ある日、時間をそっくりくれて本人は死んでしまう人物と出会う。タイムオーバーは死を意味する。タイムオーバーで母を死なせてしまった主人公だが、そんな時間を得て、富裕層の世界へと入っていく。そこで、出会った富裕層の娘アマンダ・セイフライドと、恋に落ち、犯罪にも落ちていくというストーリー展開だ。
 貧富の差を超えた愛とか、銀行強盗してスラムの人々に金=時間を与えてゆくスタイルは、昔にもあったが、未来設定だけにこれが妙に新しく映るのだ。タイムキーパー刑事なんてのに扮した、キリアン・マーフィーと2人の追逃走劇もスリリングだ。かなりの変化球に見えるかもしれないが、基本ラインは今までのハリウッド映画にあった、弱きを助け強きを挫くヒーローチックなテイストは健在だ。だから、感情移入度のなりきり度合いは高い。すっかりヒーローな気分になって(!?)映画館をあとにできるかも。

(宮城 正樹) ページトップへ

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